海好き、山育ち。

今日は６３回目の終戦の日です。

一昨日の迎え盆の日、ご先祖様を迎える準備をしました。

盆棚を組み立て、仏壇から位牌を移動させていた時に
１つの位牌の裏側に「カタカナ」で記された文字が・・・。

「ニューギニアにて戦死　　行年２４才」

遠い異国の地で戦死した祖母のお兄さんの位牌でした。




以前に祖母から戦死してしまったお兄さんの話を
聞いた事がありましたが、祖母が幼い頃の記憶だったせいか
詳しい話までは聞けませんでした。

自分のお兄さんが戦地へ赴き、帰らぬ人となってしまった事を
語る祖母の目の奥から、何十年という年月が経った今尚
癒えぬ哀しさを感じた事を思い出しました。



仏壇の奥に兵隊の姿で写る祖母のお兄さんの写真が飾られている事を
思い出し、手に取って、白黒のその写真と向かい合いました。


映画やテレビでしか見た事がない兵隊姿。

鉄砲を右脇に携え、凛々しい顔でその人は写っていました。
もう何も語る事はできない写真の中。

自分が同じ年の頃、何を考え、どんな毎日を過ごしていたのかと振り返ってみる。




盆棚が組み立てられた部屋には、同じ顔が写された白黒の写真が
飾ってありました。昔の靖国神社の写真と共に・・・。




終戦から６３年。
戦争の記憶が薄れつつあると言われている昨今。

私も戦争を知らない世代に生まれ育った中の一人ですが、
遠い異国の地に赴き、戦争の時代に若い命を落としていった
祖母のお兄さんの写真から、これから先もずっと、
心の中に強く残しておかなければならない大事な魂を感じました。


戦闘機・・・特攻機が飛び交っていた空を
今では旅客機が飛び交っている現代。


「平和」という言葉とその意味の大きさ、有難さ・・・。


もう一度しっかりと考えようと思います。